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2010-12-14(Tue)

【第二十三話】勇者の名前

前回までのあらすじ

うにっぺを守り抜くため、身を呈して戦うアラクレ。
だが敵兵の放った矢を全身に受けその場に倒れてしまう。
このまま王都ブルンは侵略されてしまうのだろうか・・・


登場人物
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アラクレが倒れ落ちたことで、コボルト達の標的はうにっぺへと移った。
コボルト達は一気にうにっぺめがけて突進する。


絶体絶命かと思われたそのとき、うにっぺはゆっくりとその目を開いた。

うにっぺ 「実を実とし、虚を虚とするは星の力・・・」

声とともにうにっぺの頭上の空間がねじまがり巨大な渦を巻く。

うにっぺ 「・・・メテオシャワー!



ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・



ねじまがった空間から巨大な火の玉が現れ、灼熱を撒き散らしながら
コボルト達めがけて墜落する。



ドゴォォォォォン

ドゴォォォォォン

ドゴォォォォォンンン!!!




耳をつんざく轟音とともに激しい砂煙舞い上がる。

うにっぺ 「はぁ・・・はぁ・・・」

ほんの3発。だがコボルト達を蹴散らすには十分すぎる爆力であった。
砂煙が薄まってゆくとともにコボルト達の膨大な亡骸が姿を現した。
うにっぺは敵の全滅を確認すると、少しよろめいた。
何とか踏みとどまったその足先に何かが当たるのを感じ、そこに目をやった。

うにっぺ 「と・・・鳥肉・・・」

アラクレは地面に突っ伏し、身動きひとつしていなかった。
うにっぺはアラクレに手を差し伸べようと身をかがめたが
手を触れることはできなかった。
全身に十数本もの矢が刺さり、運悪く頭にも1本の矢が刺さっていたため
絶命していることは明白であったからである。



戦場に出て命を賭けて戦う者よりも、安全な場所で戦略を指示するだけの者の方が
いいに決まっている、と思う人もいるかも知れない。
うにっぺも王都ブルンの戦略指揮官として幾度か戦場に赴いていた。
的確な戦略により敗北を喫したことはまだなかったが、うにっぺは常に敗北感を感じていた。

子供の喧嘩や剣術の試合が戦争と異なる点。決定的に異なる点。
それは、戦争では敗者だけでなく勝者にも死人が出るという点である。
必勝をほこるうにっぺの戦略においても、常に死人は出ていた。

うにっぺは勝利の裏にいつも死者への責任を感じていた。
そしてまた、うにっぺには覚悟があった。
遺族や関係者からどれだけ非難を受けようとも、そこから目を逸らさず
全ての責任を負い続けていこうという圧倒的な覚悟が。

戦場で戦う者も辛いが、指揮者もまた辛いのだ。
うにっぺは初めて死者を出した戦争以来、全ての死者の名前をその胸にきざんだ。

せめて我が胸の中で生きよと言わんばかりに・・・



うにっぺ 「我は王都ブルンの王室魔法師センディール!」

うにっぺは右手を胸に当てながら言葉を続けた。

うにっぺ 「我は忘れはしない!未来の王都の繁栄の裏にいる勇者の名を!その勇者の名は・・・」

うにっぺはゆっくりと天空を仰ぎ目を閉じた。

うにっぺ 「その勇者の名は・・・アラクレ!



アラクレ 「・・・やっと・・・」

うにっぺは慌てて足元のアラクレを見た。

アラクレ 「・・・やっと名前で呼んでくれたでござるな・・・」

うにっぺ 「な・・・!!!」

地面にうつ伏せになったまま、アラクレが顔だけを横に向けうにっぺを見上げていた。

うにっぺ 「貴様・・・生きていたのかっ!」

アラクレ 「そう簡単には・・・死なんでござるよ」

とはいえ瀕死の状態。アラクレは声を出すのも辛そうであった。

うにっぺ 「だ、だが・・・あ、頭にも矢が刺さっているぞ?」

アラクレ 「くくく・・・」

アラクレは不敵な笑みを浮かべながら言った。

アラクレ 「脳まで筋肉でできていると言ったのはうにっぺ殿でござるよ。」

皮肉を言う余裕さえあるアラクレに、うにっぺの緊迫感が解けた。



うにっぺ 「ふ・・・」

何とこしゃくな皮肉を言うものか、そう思うとうにっぺは何やら楽しい気分となった。

うにっぺ 「ふっはっはっは!」
アラクレ 「く・・・くはっ・・・くはっはっ!」

この瞬間、2人の間に生涯続く絆が生まれた。



アラクレ 「くぅっはっはっ・・・あぴゅぅ~ん」

アラクレは笑いながら頭に刺さった矢を抜いたが、そこから血が一気に噴出した。

うにっぺ 「な・・・!」

うにっぺは急いで杖をかざし呪文を唱える。

うにっぺ 「いざ在りて、全ての生命の支えとなるは地の力・・・アースヒール!」

アラクレはほんのりと柔らかな光に包まれると、みるみる傷口が塞がっていった。
最後の一滴の魔力を使い果たしたうにっぺは、さすがにその場にしゃがみこんだ。

うにっぺ 「ふぅ・・・とりあえず傷口は塞いだが、薄皮を張ったに過ぎん。あまり激しく動くなよ。」

アラクレ 「あ・・・危なかったでござる!今のは危なかったでござる!!」

うにっぺ 「矢を抜けば血が吹き出るのは当然。やはり脳まで筋肉のようだな。」

アラクレ 「むきぃー!」

うにっぺ 「直に医務官が来るだろう、それまで大人しく・・・」

話しながら何気なく目を移したうにっぺの目に飛び込んできたもの。
それはまさしく絶望そのものであった。



ドッドッドッ・・・



コボルト達の亡骸のはるか向こうにうっすら土煙が舞い上がる。

うにっぺ 「まさか・・・」

それは・・・いや、それらは次第に姿を鮮明にしていく。

アラクレ 「なんでござる?!なんでござる?!」

アラクレはまだ倒れたままのため、うにっぺの緊張した眼差しに何が映っているのか
わからなかった。

うにっぺ 「・・・後続兵のようだ。」

一瞬言うべきか迷ったが、うにっぺは正直に絶望の理由を話した。

アラクレ 「なんですと・・・」

全身に矢を受けた聖職者と魔力を使い果たした魔法使い。
そこにせまりくる数多の敵兵。
さしものうにっぺも何の戦略も練ることができなかった。



そのときである



マツモト 「おぉ~~~ぃ」

敵兵のやってくる方向から少し外れた林の中から声がする。
うにっぺはその方向に急いで目をやり、そして驚いた。

ララ姫 「ぺーんぺぇーん!」

マツモトとララ姫の姿がそこにあった。
何よりの心配事であったララ姫の姿を見たうにっぺは驚いた。



ドタッ ドタッ ドタッ



急いで近づいてくるマツモトとララ姫・・・そして2人を両肩に乗せて近づいてくるのは
全身傷だらけのオーガ。
うにっぺは最後の体力を振りしぼって立ち上がると、杖をかまえた。

うにっぺ 「ララ様!今助けます!」

魔力の残されていないうにっぺに残された戦略は、杖で殴ることだけである。
そうとも知らず、オーガはドタドタと近づいてくる。
やがてオーガはうにっぺの目の前で立ち止まると、2人を肩から降ろした。

うにっぺ 「ぐぬっ・・・!」

非力な自分にこのオーガが果たして倒せるものなのか。
うにっぺの正確な分析はただちに不可の回答を出す。
最後の手段、うにっぺは自らの命を投げ打ち、その間に2人を逃がすという
およそ戦略とは言えない戦略を立てた。

うにっぺ 「ララ様、こやつは私が相手をします!その間にお逃げください・・・!」

そう叫ぶとうにっぺは杖を振りかざして果敢にオーガに挑もうとした。

マツモト 「ちょちょちょ、ちゃうねんちゃうねん!」

マツモトがすっとんきょうな声をあげる。

ララ姫 「ぺんぺん!シュウは悪い子じゃないの!」

ララ姫も慌ててうにっぺを止める。

うにっぺ 「で、ですが・・・」

何とか杖を収めたうにっぺは来襲してくるコボルトに思考を移す。

うにっぺ 「それよりララ様、ここは危険です!早く中へ!」

マツモト 「おいアラクレ!こんなとこで寝とったら風邪ひくで!」

ララ姫 「で、でも・・・」

ララ姫は敵兵のやってくる方向に目をやる。
戦争に、いやケンカにすら無縁の姫とはいえ、敗北するのは想像に易しかった。

アラクレ 「おぉマツモト殿・・・拙者寝てるわけでは・・・」

ララ姫 「ぺんぺんも一緒に逃げなきゃ!」

うにっぺ 「いえ、私はこの王都を守る責任がありますゆえ・・・」

マツモト 「あんた、ええ大人が服ぼろぼろにして、矢も刺さりっぱなしで寝るてこれ。おかーちゃん恥ずかしいてよー言わんわ。」

アラクレ 「お、おかーちゃん・・・ご、ごめんでござる・・・」

マツモト 「あんたあれやで、隣のたかし君なんかキレイな服着とったわ!おかーちゃんそれ見てもう情けな~なってな!なんでうちの子こんな汚いんやろ~言うて、ほんま。」

ララ姫 「あんたらちょっとうるさいわ!

ララ姫が血相を変えてマツモトに詰め寄る。
そして敵兵の方を指差し怒鳴った。

ララ姫 「あっち見て!いっぱい来てるやろ!逃げんとあかんねん!」

マツモト 「逃げるぅ・・・?」

マツモトは見下したような口調で言うと、開いた左手に右手のコブシをぶつけて言った。

マツモト 「心配せんでも・・・」

マツモトはゆっくりとコボルト達の方へ目をやる。



マツモト 「うちはまだ・・・怒っとる・・・!


つづく


【第二十四話】マッシャー・イン・ザ・スカイ

テーマ : RED STONE
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