--------(--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
2010-12-28(Tue)

【第二十五話】ペンは剣より強し

前回までのあらすじ

マッシャーにより王都ブルンは窮地を脱した。
無事生還したララ姫に安堵の色を見せたうにっぺであったが
彼女に対し平手打ちをし、叱り付けた。
・・・そこにマツモトが詰め寄る。


登場人物
コメントする

うにっぺ 「これは王都ブルンの問題、貴様には関係のないことだ」

詰め寄ってくるマツモトにそう言いながら、きっと殴られるのだろう
とうにっぺは考えた。
しかしマツモトの口から出た言葉はうにっぺの意表をついた。



マツモト 「うちも殴れ・・・」

うにっぺ 「・・・あ?」

マツモトはバッと顔を上げ、うにっぺに攻め寄った。

マツモト 「ララのせいだけちゃうんや!うちも悪いんや!うちがぶつかって気失ったからララは連れていかれたんや!ララを殴ったんやったらうちも殴れ!!!」



ララ姫は驚いてマツモトの方を見た。
不思議と涙はぴたりと止まっていた。

うにっぺ 「な、なぜ貴様を殴らねばならんのだ」

そう言いながらうにっぺはマツモトの瞳に強い意志を感じた。
気圧されたうにっぺは思わず一歩後ずさった。

マツモト 「それが・・・それが友達っちゅうもんや!



コボルトの洞窟で感じた、おなかの底に響く熱い思いをララ姫はまたしても感じていた。
他人を思いやる気持ち、他人の痛みを分かち合おうという気持ち。
その気持ちに人は友情という名前をつけていた。

ララ姫 (ともだち・・・)

ララ姫にとってまったくなじみのない言葉。
その言葉の意味をララ姫はその体でかみしめた。

そしてそれは、ララ姫だけではなくうにっぺの心をも溶かしていた。

うにっぺ 「そうか・・・友達か・・・」

表情にこそ表さなかったが、ララ姫にできた初めての友達にうにっぺは喜びで満ちた。
今自分が殴ることで、友としての証となるのなら喜んで悪役になろう、とうにっぺは考えた。

うにっぺ 「よかろう・・・歯をくいしばれっ!」

マツモト 「ばっちこぉーい!」

ふと気づくとマツモトの足はわずかに震えていた。
見ればまだ幼い少女。されど友情のために痛みを分かち合おうという心意気。
うにっぺは感動を覚えるとともに、マツモトへの感謝の気持ちがあふれた。

うにっぺ 「いくぞっ!」

うにっぺの右手が大きく振りかぶられる。



マツモト 「ん・・・んん・・・ん・・・あ、やっぱちょと待っぺへぇぇぇ~

マツモトの体が宙を舞う。

うにっぺ 「む!すまん!力が入りすぎてしまった・・・」



バタンッ

やがてマツモトの体は着地し、大の字に伸びた。

うにっぺ 「お、おい、大丈夫か?」

自分がやったこととはいえ、さすがに心配になった。

マツモト 「こ・・・こにょぐらい・・・」

むくっと体を起こしながらマツモトは言葉を続けた。

マツモト 「こにょぐらい・・・にゃんともにゃいにゃ!」

マツモトのほっぺは見事に腫れ上がっていた。

ララ姫 「ぷっ・・・あっはっはっはっはっ」

真っ赤に泣きはらした目をこすりながら、ララ姫は大いに笑った。

うにっぺ 「ふ・・・ふっはっはっ!」

マツモト 「にゃんにゃん!にゃにがおかしいにょ!!」

ララ姫 「あっはっは、ひどい顔!」

マツモト 「りゃりゃ!ちゃんとうにゅぃっぺにあやまりゅんやで!」

ララ姫は立ち上がり、両手をきちんと伸ばし頭を下げた。

ララ姫 「・・・ごめんなさい」

うにっぺ 「いえ、ララ様。これからのブルンをよろしくお願いいたします。」

一瞬うにっぺの表情に寂しさが影を落とした。
ララ姫は気にも留めなかったが、すぐにその意味を思い知らされることとなる。



アーガイン 「センディール候!」

そこにアーガインの姿があった。
事態の収拾を見て、城門前まで来た様子であった。

うにっぺ 「む、アーガイン候・・・いいところにきてくれた。」

アーガイン 「分かっておるのですな?」

うにっぺ 「うむ。」

この奇妙なやりとりにララ姫は不安を覚える。

ララ姫 「ぺんぺん・・・?」

アーガイン 「王室法典第十五条により、センディール候を極刑に処す!」

アーガインは高らかに罪状を述べた。

ララ姫 「おうしつほうてん・・・?」

うにっぺ 「何度もお教えいたしましたが、覚えていらっしゃらないのですね?」

うにっぺは最大限の笑顔でララ姫を見つめる。

うにっぺ 「王室法典とは、王室の決まりごとをとりまとめたものです。」

うにっぺは緩やかに言葉を続けた。

うにっぺ 「その王室法典第十五条にはこう書かれております。王室法典第十五条『王族またはそれに準ずる者に対し、武力の行使およびそれを企てた者、これを極刑をもって処す』」

ララ姫の顔から血の気が引く。

ララ姫 「そ、そんな・・・平手打ちされただけよ!!」

ララ姫はアーガインに詰め寄る。

うにっぺ 「ララ様、王室法典は守られるべきものです。いかに些細とはいえ、ララ様に傷を負わせる行為は罰せられるべきなのです。」

ララ姫 「だって・・・だって・・・」

アーガイン 「ペンは剣よりも強し・・・王室法典に書かれたことは、いかなる力にも揺るがないのです!衛兵よ、センディール候を連れていきなさい。」

どうやら兵士も姫の捜索から戻りつつあるようで、数人の兵士がうにっぺを取り囲んだ。

ララ姫 「いや・・・いや・・・」

このときほど自分の行いを悔いたことはない、とララ姫は後に語った。

ララ姫 「ごめんなさい・・・もうしないから・・・ごめんなさい・・・」

泣きじゃくりながらうにっぺにしがみつく。

うにっぺ 「ララ様・・・」

アーガイン 「何か言い残すことはありますかな?」

うにっぺはしがみつくララ姫をすっと離すと、片ひざをつき、頭にそっと手をあてながら優しく最期の言葉を告げた。

うにっぺ 「もう・・・勝手に王宮を抜け出たりしてはいけませんよ?」

こうなることをうにっぺは最初から理解していたのだ。
アーガインが来なくても自ら罪を告白し、処罰を受けていたのだろう。
そこまでして自分を叱ってくれたうにっぺに、ララ姫はただただ悔いた。



ブルン王 「センディールよ、全て聞かせてもらったぞ」

うにっぺ 「こ、これはブルン王・・・」

なにやら騒がしいと感じたブルン王が城門前にやってきていた。

うにっぺ 「この度の愚行、申し開きもございません。」

うにっぺは深く頭を下げた。

ララ姫 「お父様!違うの!違うの!」

ララ姫は動転して言いたいことが伝えられなかった。

ブルン王 「ララ・・・」

ブルン王はぐっとララ姫を抱き寄せる。

ブルン王 「センディールよ、なんという愚かなことをしてくれたものか」

うにっぺ 「申し訳ございません」

ララ姫 「お父様、違うの・・・違うの・・・」

泣き疲れ、声は枯れ、それでも必死に止めようとララ姫はがんばった。

ブルン王 「自分の犯した過ちをわかっておるのじゃな?」

うにっぺ 「はい。」

ブルン王 「うむ、ではもう一度罪状を伺おうか」

アーガイン 「罪状は王室法・・・」

ブルン王 「わしはセンディールに問うておるっ!

ブルン王の怒号が響く。アーガインはすごすごと後ずさった。



うにっぺ 「王室法典第十五条『王族またはそれに準ずる者に対し、武力の行使およびそれを企てた者、これを極刑をもって処す』。それをララ様に対し行いました。」

ブルン王 「うむ。アーガイン、間違いないな?」

アーガイン 「はっ。」

ブルン王 「うむ。ではワシが刑を宣告する!」

ブルン王はうにっぺの前まで近づいた。



ブルン王 「センディールを『王室法典の書き取り十回の刑』に処す!」



うにっぺ 「え?」
アーガイン 「え?」
ララ姫 「え?」

驚いたうにっぺは頭を上げブルン王を見た。そこには意地悪い笑いを浮かべたブルン王がいた。

アーガイン 「ブ、ブルン王といえど、王室法典に書かれていることを曲げることはできませぬぞ!」

ブルン王 「その通りじゃアーガインよ。王室法典に書かれていることは絶対じゃ。」

アーガイン 「な、ならば・・・」

ブルン王 「王室法典にはきちんと書かれているではないか、『武力の行使』と。」

アーガイン 「は、はぁ・・・?」

ブルン王 「『しつけ』と『武力の行使』を間違えるとは、センディールもとんだ過ちを犯してくれたものじゃ。」

うにっぺ 「ブルン王・・・!」

ブルン王 「なんじゃ?書き取り十回は不服と申すか?」

うにっぺ 「い、いえ、そのようなことは・・・」

ブルン王 「アーガインは『ペンは剣より強し』と言うておったが、そのペンで書き取りをしてもらうとするかの・・・おっほっほっほっ」

ララ姫 「お父様!」

喜びのあまり、ララ姫は強くブルン王を抱きしめた。

ブルン王 「センディールよ、礼を言わせてもらう。思えばワシは少しララを甘やかしていたようじゃ。これからもララの『しつけ』をよろしく頼んだぞ。」

うにっぺ 「は、はい!」

うにっぺはブルン王の寛大な心に感動した。
いや、この場にいた全ての者がブルン王に尊敬の念を抱いた。
ただ一人をのぞいて・・・



アーガイン 「ま、まぁ無事にララ様もコボルトの洞窟から戻られ、敵兵も追い払えたようですし、全て丸く収まりましたな。」



うにっぺ ・・・

うにっぺの眼光がするどく光った。


つづく


【第二十六話】死を告げる紙

テーマ : RED STONE
ジャンル : オンラインゲーム

快楽のイベント
カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
カウンター
ファン投票
面白いと感じたら投票お願いします
(o´ω`o)ゞ
ランキング
  • [ジャンルランキング]
    オンラインゲーム
    1245位
    アクセスランキングを見る>>

    [サブジャンルランキング]
    レッドストーン
    33位
    アクセスランキングを見る>>

    たまに押してね↓
    にほんブログ村 ゲームブログ RED STONEへ
    にほんブログ村
    たまに押してね↓
    レッドストーン・ブログ
    最新記事
    最新コメント
    月別アーカイブ
    カテゴリ
    バナー
    攻略情報
    うそがあるかも知れません
    リンク
    こるおね家の人々(しばしお休み)
    公式ブログパーツ
    全記事表示リンク

    全ての記事を表示する

    検索フォーム
    RSSリンクの表示
    QRコード
    QRコード
    公式HP
    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。