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2011-01-25(Tue)

【第二十七話】その男は生きていた

前回までのあらすじ

王都ブルンへの敵襲はアーガインが仕組んだことであった。
しかし確たる証拠がなく取り逃がすところであったが
蒼い弾丸の機転により自白させることに成功する。
かくして王都ブルンの平和は守られたのである。



登場人物
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弾丸 「はぁ・・・」

本人はまったく気がついていないが、これで蒼い弾丸の人生における
ため息の連続回数の記録が更新された。



弾丸 「はぁ・・・」

ここは王都ブルンの王宮内にある食堂。
昨日のブルンの危機を乗り越え、功労者たちを招いた晩餐会が開かれていた。
三十人は座れるのではないかと思えるほど長い机には純白のクロスが敷かれ
そこにずらりと並べられたご馳走が色鮮やかに映えている。



弾丸 「はぁ・・・」

彼のため息の原因は目の前にあった。
各地から集められた希少な食材を、ブルン屈指のシェフが腕によりをかけ
完璧に仕上げられた料理の数々。

この景色を見た蒼い弾丸がため息をつくのも無理はない。
・・・と言いたいところだが、彼のため息の原因は料理の少し向こう側にあった。

そこには蒼い弾丸と対するようにマツモトが座り、その隣にはアラクレが座っていた。
ただ座っていただけならばため息も出ないのであろうが・・・



マツモト 「ガツガツガツガツ」

アラクレ 「パクパクパクパク」

弾丸 「はぁ・・・」

さすがは王宮の晩餐会、料理の質はもちろんのこと
その量たるやとても食べきれるものではなかった。

いや・・・なかったはずであった・・・



マツモト 「ガツガツガツガツ」

アラクレ 「パクパクパクパク」

弾丸 「はぁ・・・」

マツモトとアラクレの前にある料理だけがものすごい勢いで減っていく。
侍女も料理を運ぶのにてんやわんやの状態である。

二人の動作はあたかも何かの機械であるかのように正確かつ迅速であった。
最初にどれに手をつけるかを目で確認し、次に右手をそれに伸ばす。
右手が獲物をつかんだ瞬間、目は次の獲物を探すため視界を別に移す。
右手を最短の距離で口元へと戻すと、それを口の中へと放り込み・・・
と同時に左手は既に次の獲物に手が届いている。
あごは休むことなく動かされ、胃は(定かではないが)必死で消化活動に勤しむ。

それらの一連の動作が飽きることなく延々と続けられ
蒼い弾丸はある種の感動を覚えるとともに、感動してしまった自分に対して

弾丸 「はぁ・・・」

ため息をつくのであった。



マツモト 「ガツガツガツガツ・・・・んん!」

マツモトがアラクレの方にある料理を指差した。
そして当然かのように、指差した手を戻すついでに近くの料理をつかんで口にやる。

アラクレ 「パクパクパクパク・・・・ん」

アラクレはマツモトに呼応するかのように、指差された料理をマツモトの方に持ってくる。
そして当然かのように、戻す手で料理をつかんで口にやる。

アラクレ 「パクパ・・・ん・・・んぐっ!」

アラクレの喉に異物が詰まる。

マツモト 「ガツガツ・・・・ん!」

マツモトが淀みない動作でアラクレに水を手渡す。

アラクレ 「ごくごく・・・パクパクパク・・・」



二人は決して会話をするわけではなく、しかしお互いに意思疎通ができていた。
これをもっと別のことに生かして欲しい、そう思うと蒼い弾丸は

弾丸 「はぁ・・・」

またため息をつくのであった。



弾丸 (それよりもすごいのは・・・)

弾丸だけではなく、ブルン王、ララ姫、うにっぺ、そしてオーガであるシュウまでもが
その光景に絶句していた。そう、ただ一人をのぞいて・・・



わさびぃ 「もぐもぐ・・・・ん~おいしっ」

弾丸の横に座っていたわさびぃは眼前の二人の勢いに全く動じず
何ともマイペースに食事を堪能していた。

弾丸 (こりゃわさびぃの方が一枚上手かもな・・・)



ブルン王 「お、おほんっ」

ブルン王がしびれを切らしたかのように咳払いをした。

ブルン王 「してセンディールよ、スパインの件じゃが」

うにっぺはハッと我に返りブルン王に顔を向けた。

うにっぺ 「はい。図書館で気になる文書を見つけました。」

そう言うと分厚い本をブルン王へと手渡す。

ブルン王 「ほほぅ、これは・・・読めんな」

うにっぺ 「はい、古代エルフ文字で書かれておりますので読むことはできませんが、挿絵がいくつか描かれておりますのでおおよその内容はわかります。」

ブルン王 「ふむ、どのような内容じゃ?」

うにっぺ 「千二百年前の天魔大戦について書かれた内容であると推測されます。」

ブルン王 「天魔大戦・・・スパインの件と関係するのか?」

うにっぺ 「確証はありません。私は王室図書館の本の約9割を把握しておりますが、しかし<赤く大きな何か>というものについて記述されているのはその本だけです。」

ブルン王 「スパインを陥落させた<赤く大きな何か>・・・か・・・」

ブルン王は本をパラパラめくりながら挿絵をまじまじと見ていった。

ブルン王 「してこれからどうするつもりじゃ?」

うにっぺ 「はい、まずはこの本に書かれた内容を知ることが必要です。そのためにエルフの里を訪れようと思っております。」

ブルン王 「なんと・・・エルフの里か・・・」

ブルン王は少し険しい顔つきになる。

うにっぺ 「交流が途絶えて数百年が経ちますが、それしか手段がありません。」

ブルン王 「むぅ・・・しかし一人では危険ではないか?」

弾丸 「私も一緒に行きます。」

二人のやりとりを聞いていた蒼い弾丸が話に加わる。

うにっぺ 「断る」

弾丸 「な、なんでだよ!」

うにっぺ 「私はうそつきは嫌いだ」

弾丸 「アーガインの件を言ってるんだったら、そりゃ違うぜ。俺はあの時一切うそを言ってないし、そして俺は絶対にうそは言わない。」

うにっぺ 「あの紙は白紙だったではないかっ!」

弾丸 「あぁそうだ。だが俺は『裏切り者は必ず殺す』と紙に書かれているとは言ってないんだぜ?」

うにっぺ 「ふん、ただのヘリクツだな。」

弾丸 「ヘリクツも理屈のうちだ」

ブルン王 「まぁまぁ、センディールよ、よいではないか。アーガインの件は弾丸殿のおかげで助かったわけじゃしな。なにより一人でエルフの里に向かわせるわけにはいかん。」

わさびぃ 「うんうん、じゃぁみんなで行っちゃお~!」

うにっぺ 「わ、わさびぃ様・・・遠足に行くのではないのですよ?それこそどんな危険が待ち受けているか分からないのです。」

わさびぃ 「うん、だからみんなで行った方がいいんだよネ~」

何も考えずにしゃべっているようなわさびぃであったが、この的を射た発言に
うにっぺはしぶしぶながらも了解せざるを得なかった。



マツモト 「ぶはぁ~、もう無理!さすがにもう無理!」

アラクレ 「無念・・・後3皿で完食でござるが・・・拙者ももう無理でござる・・・」

食べ終わったと思われる発言を耳にした蒼い弾丸は二人の方を見て驚いた。
おなかが異常に膨れ上がっていたのだから無理もない。
手でおなかをさすろうとしているが、おなかが出っ張りすぎていて全く届いていないのだ。

弾丸 「お、おい大丈夫なのか?」

さすがに心配になって声をかけてみる。

アラクレ 「うぷっ、大丈夫でござるよ。うぷっ、まだ腹十六分でござる。」

弾丸 「超えたっ!腹の許容量超えたっ!」

マツモト 「おいしかったけど、途中で何かごっつ硬いもんあったわ~、あれなんやろ?」

わさびぃ 「まっちゃんそういえばお皿も食べてたヨ~」

弾丸 「いや、それはそのとき注意してあげて!」

わさびぃ 「うふふ、だって美味しそうに食べてたから~」

ブルン王 「がっはっはっはっ!料理は気に入ってもらえたようじゃの」

ブルン王はこの珍妙なやりとりに大いに笑った。

ブルン王 「そうじゃ、シュウ殿」

シュウ 「な、なんだっぺ?」

シュウは初めて見るようなご馳走の数々に絶句しながらも
それらを十分に味わい、満足げにおなかをさすっていた。

ブルン王 「ララを助けてくれたこと、心より感謝いたしますぞ」

そう言うとブルン王は立ち上がり深々と頭を下げた。
一国の王が、一介のオーガに頭を下げるなど誰も聞いたことがない話である。
その姿に蒼い弾丸は王都ブルンがここまで繁栄できた理由が何となくわかった。

シュウ 「い、いや、そんな・・・」

シュウはその荒々しい体躯を小さくしながら必死で照れていた。

ララ姫 「シュウありがとう!」

シュウ 「お、おでの方こそ大事な薬、あ、ありがどう」

ブルン王 「ところでシュウ殿はこれからいかがなさいますかな?オーガの里ならばいくつか場所がわかっておるので、行くというならば全力でお手伝いさせていただきますぞ。」

シュウ 「おで・・・おで・・・」

シュウは答えを決め兼ねるようにマツモトの方を見た。

マツモト 「シュウ!あんたはもう自由やねんから行くことやること全部自分で決めるんやで!」

シュウ 「あ・・・う・・・」

マツモト 「まぁ行くことやることがまだ決められへんのやったら・・・うちに付いといで!」

シュウの顔がほころぶ。

シュウ 「い、いいだか?」

マツモト 「いいも何も、それを決めるのはあんた自身やでっ!」

シュウ 「お、おで、マヅモトに付いていくっぺ!」

アラクレ 「拙者は反対でござるっ!」

勢いよくアラクレが立ち上がる。

マツモト 「な、何でやねん!」

マツモトも勢いよく立ち上がる。

アラクレ 「筋肉キャラは拙者一人で十分でござるっ!」

そう言い放つと腕を組みながら不敵な笑みを浮かべた。

マツモト 「そんなんやからモテへんし彼女もおらんねん!」

アラクレ 「誰が何と言おうと・・・ってそれは言いすぎでござるよ・・・」

わさびぃ 「うふふ、みんなで行った方が楽しいヨ~」

アラクレ 「わ、わさびぃ殿がそう言うのであれば・・・」

そう言うとアラクレはキッとシュウをにらみつける。
シュウは頭をかきながらすまなさそうに笑った。



ブルン王 「どうやら決まったようじゃの。おっとそうじゃそうじゃ、今回の料理を作ってくれたシェフを紹介せねばなるまいな。おい!」

ブルン王は手を2回パンパンと叩いた。
すぐに侍女がやってきて、それに何かを言いつけると侍女は奥へと下がっていった。

やがて白い服装に白いコック帽をかぶったいかにも料理人という男がやってきた。

ブルン王 「彼が今回の料理を作ってくれたシェフじゃ。」

シェフ 「料理はいかがでしたでしょうか?」

弾丸 「とてもおいしかったです。(あんまり食べてないけど・・・)」

わさびぃ 「うん、最高だったネ~」

マツモト 「あああ!!!」

マツモトが急に大声をあげる。

弾丸 「な、なんだよ急に・・・」

マツモト 「食べるのに夢中で味わうの忘れてたっ!!!」

弾丸 「不器用!え、いや、逆に器用なのか!?」

うにっぺ 「申し訳ない、あ奴らのことは気にせんでくれたまえ。ところで普段はどちらで料理されているのかな?」

シェフ 「はい、ブルン3丁目で『メーライン食堂』というお店を構えております。ご来店をお待ちしております。」

うにっぺ 「大変おいしい料理であった。お店にも今度是非とも伺わせてもらおう。」

シェフ 「ありがとうございますセンディール様。」

うにっぺ 「そういえばまだ名前を聞いていなかったな。」

シェフ 「おぉ、そうでした。申し遅れましたが私はメーライン・ポッターダと申します。」



突然マツモトが勢いよく席を立つ。

マツモト 「あ・・・あぁ・・・」

マツモトがよたよたとシェフの元に近づいていく。

マツモト 「ポタダ氏ぃぃぃ!!!」

シェフ 「え、あ、ちょ、な、なになに??」

マツモトがシェフを抱きしめる。

マツモト 「生きて・・・生きてたんやね・・・!」

シェフ 「え、えぇ、ずっと生きてま・・・って痛い!痛い!」

マツモトは渾身の力でシェフを締め上げ・・・いや、本人は抱きしめているつもりだ。
そこへアラクレがやってきてシェフの肩をぽんぽんと叩いた。

シェフ 「あの、ちょと、助けて・・・」

アラクレ 「今は抱きしめさせてやってくれ」

そう言うと白い歯をキラリと光らせた。

シェフ 「し・・・死ぬ・・・」



こうして晩餐会は終了した。


つづく

【第二十八話】友よ、再び

テーマ : RED STONE
ジャンル : オンラインゲーム

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