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2011-02-03(Thu)

【第二十八話】友よ、再び

前回までのあらすじ

王都ブルンに訪れた危機を無事に乗り越え
それを祝った晩餐会を一同は楽しんだ。
そしてうにっぺは天魔大戦について書かれた本の内容を知るため
エルフの里を訪れることを決断する。



登場人物
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弾丸 ・・・

晩餐会も終わり、蒼い弾丸は用意された客室のバルコニーで一人、月を眺めていた。
月はしんしんと光り輝き、その不思議な光は蒼い弾丸の疲れを癒してくれた。

エルフの里がどんなところなのか、これから何が起きるのか、そんなことに
思いを馳せていると、ふいにドアをノックする音が聞こえた。

弾丸 「はい、どうぞ開いてます。」

扉を開けて現れたのはうにっぺであった。

弾丸 「なんだ、またお説教か?」

晩餐会の後もアーガインの件でうにっぺからとやかく言われたため
またもやいろいろ言われるのか、と蒼い弾丸は少し苦い顔をした。

うにっぺ 「む、いや、その件はもういい。私も少し言い過ぎた。実際その件では感謝しているのだ。」

弾丸 「ふーん、そうか。で・・・何か用かい?」

うにっぺ 「あぁ・・・その、あれだ・・・月はきれいか?」

弾丸 「ん?そうだな、きれいだ。」

うにっぺ 「うむ、そうか・・・」



返事はしたが言葉を続けないうにっぺに蒼い弾丸は戸惑った。

弾丸 「いやいや、月の様子を聞きに来たわけじゃないんだろ?」

うにっぺ 「う、うむ・・・その・・・なんだ・・・。」

うにっぺは普段のハキハキした物言いとは打って変わって歯切れが悪かった。
その様子に蒼い弾丸は、どうしたのかと不思議に思った。

うにっぺ 「その・・・蒼ケツ、貴様は・・・その・・・恋をしたことがあるか?」

蒼い弾丸は思わず椅子から転げ落ちた。

弾丸 「な、な、なんだって?ふざけてるのか?」

うにっぺ 「いや、いたって真面目だ。」

どうやら冗談で言ってるわけでもなさそうである。
いい大人が真夜中に二人で恋愛話に花を咲かせるのか、と思うと
少し抵抗を感じたが、うにっぺの真剣な顔つきに蒼い弾丸は正直に答えた。

弾丸 「まぁそりゃ・・・あぁ、あるぜ。」

うにっぺ 「そ、そうか。それでその・・・好きな相手にはどのような物を贈ればよいのだ?」

弾丸 (はは~ん、わさびぃだな)

どうやらわさびぃに何かを贈ろうとしているようだ、と感じた蒼い弾丸は
アラクレに悪い気もしたがうにっぺに手を貸してやろうと考えた。

弾丸 「ん~、そうだな・・・」

わさびぃのあの美しい風体、周りの男達が放っておかなかったであろう。
それすなわち、ありとあらゆる贈り物を受け取っているはずだ。
並大抵の贈り物ではその心をつかむことはできないはず。
ならば・・・



弾丸 「歌・・・なんていうのはどうだ?」

うにっぺ 「う、歌か?」

弾丸 「そうだ。物はお金さえあれば誰でも手に入れることができるがゆえに、肝心の気持ちというものが伝わりにくい。だから物ではないものを贈るっていうのもいいぜ。」

うにっぺ 「歌・・・どのような歌がいいのだ?」

弾丸 「そんなの何だっていいんだよ。大事なのは気持ちを込めて歌うってことだ。」

うにっぺ 「気持ちを込めて・・・か。」

弾丸 「あぁ、その人のことだけを考えて歌うんだ。そうすれば気持ちも伝わる。」

うにっぺ 「そうか・・・蒼ケツ、礼を言うぞ!」

弾丸 「礼を言うならちゃんと名前で・・・ってもう行っちまった。」

うにっぺは慌てて扉から姿を消した。

弾丸 (がんばれよ、うにっぺ)

その後も蒼い弾丸はしばらく月を眺めていた。





翌日の昼過ぎ、ブルン王宮の前にはブルン王、ララ姫をはじめ、マツモト、蒼い弾丸、
うにっぺ、わさびぃ、アラクレ、シュウ、そしてケルビーの姿があった。

ブルン王 「気をつけて行くんじゃぞ。」

ララ姫 「ペンペン元気でね!」

うにっぺ 「はい、お二人も体にはお気をつけください。」

弾丸 「よし、んじゃ行くか!」

うにっぺ 「あ、いや、ちょっと待ってくれ。ララ様・・・」

ララ姫 「ん?」

うにっぺ 「私から贈り物があります。」

ララ姫 「え?なにくれるの?」

うにっぺ 「いえ、贈り物といっても物ではないのです。」

弾丸 (ん?)

うにっぺ 「歌を贈らせていただきます。」

ララ姫 「お歌?わぁ~」

ララ姫の目がキラキラ輝く。

弾丸 (なんだ、そういうことか)

うにっぺの恋のお相手を勘違いしていた蒼い弾丸は二人の様子を黙って伺っていた。

うにっぺ 「こほん、それでは・・・」

うにっぺは目を閉じ少し上を向き、手を胸に当てながら歌い始めた。



うにっぺ ♪ぞ~ぉさん ぞぉ~さん お~はながながいのねぇ~

弾丸 (えええ!!!)

まさかの選択に蒼い弾丸は心から驚いた。
そして、どんな歌でもいいと言った自分が悪いのか
そんな歌を選んだうにっぺが悪いのか、本気で悩んだ。

うにっぺ ♪そぉ~よ かぁ~さんも な~がいのよぉ~



弾丸 (ど・・・どうなる・・・)

ララ姫 ・・・

うにっぺ ・・・





ララ姫 ・・・???

弾丸 (そりゃそうなるわな)

ララ姫は意味がさっぱりわからずにキョトンとしている。
歌い終わったうにっぺは目を開きララ姫の顔を見たが
あまりの反応の悪さに蒼い弾丸の方を鋭くにらみつけた。

弾丸 (いやいや、俺のせいじゃないし・・・)

蒼い弾丸は何とかその場の収拾をつけねばと策を練ったが
何一つ思い浮かばなかった。

弾丸 (まずい・・・)

その場にしらけたムードが漂い始めた、そのとき。





マツモト ♪ぞ~ぉさん ぞ~ぉさん

弾丸 (え?)

マツモト ♪お~はながながいのねぇ~

うにっぺがやったように手を胸にあて、少し上を向きながらマツモトが歌い始める。

アラクレ ♪そぉ~よ かぁ~さんも な~がいのよぉ~

それにアラクレが呼応する。

わさびぃ ♪ぞ~ぉさん ぞ~ぉさん お~はながながいのねぇ~

弾丸 (やれやれ・・・しょうがないな) ♪そぉ~よ かぁ~さんも な~がいのよぉ~



ララ姫の目が再びキラキラと光り輝いた。
そしてララ姫も加わって一同はこの童謡を全員で合唱しはじめるのであった。



♪ぞ~ぉさん ぞ~ぉさん お~はながながいのねぇ~



ブルン王 (なんと・・・ララがあのように楽しげに・・・感謝するぞ、センディールよ!!!)

声には出さねど、ブルン王はうにっぺにひどく感謝した。
普段は年配の連中しかいない王宮で一人ぽつんと寂しく過ごすララ姫の
心からの笑顔に、ブルン王は涙をこらえるのに必死であった。



♪そぉ~よ かぁ~さんも な~がいのよぉ~



幾度か繰り返しているうちにその場にいた全員の顔がほころび
まるでお祭りのようなにぎやかさであった。

ひとしきり歌い終わった後、一同はハァハァと息を整えた。



ララ姫 「ぺんぺん、素敵な贈り物ありがとう!」

うにっぺ 「いえ、気に入ってもらえて光栄です。」

弾丸 「そろそろ行くか。」

うにっぺ 「それではララ様、行ってまいります。」

マツモト 「よっしゃ、行くでー!」

ララ姫 「あ、あの・・・」

マツモト達がその場を離れようとしたとき、ララ姫が声をかけた

うにっぺ 「ララ様、どうされましたか?」

ララ姫 「あの、ま、まつもと・・・さん・・・」

マツモト 「なにその他人行儀な感じ!」

わさびぃ 「うふふ、お友達はね、『まっちゃん』って呼ぶんだヨ」

ララ姫 「ま、まっちゃん・・・」

ララ姫は顔を赤らめながらマツモトに近寄った。



マツモト 「なんや?」

ララ姫 「こ、これ・・・」

ララ姫は手にしていた細長い棒をマツモトに手渡した。

マツモト 「なんやこの棒?穴だらけやないの。」

うにっぺ 「ララ様それは・・・萬波息笛ではないですか!」

マツモト 「まんばそくてき・・・?」

うにっぺ 「別名ブルンの守護とも呼ばれる笛だ。国宝級の一品だ。」

その笛は国の危機や憂患の時、王が一人で演奏してその危険を追い払ったといわれる
不思議な力が込められた笛である。



マツモト 「ほっほー。」

ララ姫 「あげ・・・る・・・」

きっととても恥ずかしいのであろう、ララ姫は熱でもあるのではないかというほど
顔を赤らめ、それを見られないように顔を少し下げながら言った。

うにっぺ 「よ、よろしいのですか!?」

ララ姫は話すのも照れくさいといったようにコクリとうなずいた。

マツモト 「何やぼろっちい笛やな~」

マツモトの言葉にララ姫は少しムッとしたように顔をあげた。

ララ姫 「あ、あんたがけんだまとかビー玉とかしょーもないもんしか持ってへんからやんかっ!」

マツモト 「な、そ、そない怒らんでもええやないの」

ララ姫 「ふんっ。」

ララ姫はぷいっとそっぽを向いてしまった。

マツモト 「まぁ、ありがと!ほな行こか~」

マツモトを始め一同はブルン王、ララ姫に軽くえしゃくをするとその場を離れ始めた。


そしてララ姫は後悔していた。
初めてできた友達が旅立つというのに笑顔で送ってやることができなかったからだ。
どうして自分は怒ってしまったのだろう、何故優しくしてやれなかったのだろう。
嫌われてしまっただろうか、いやきっと嫌われたに違いない。
きっともう会いに来てはくれないだろう。



そのさまざまな負の想いがララ姫を悲しくさせた。





そんなララ姫の耳に遠くから呼びかける声が届いた。

マツモト 「ララー!



ララ姫はハッと顔を上げ、声のする方向に目をやる。
遠くのほうにマツモト達の姿が見える。



マツモト 「またなー!

マツモトはララ姫に見えるように大きく両手を横に振っていた。

そう、嫌われてなどいなかったのだ。
ララ姫は考えすぎていた自分は馬鹿だと思った。

考えること、それ自体は素晴らしいことであるが、時には考えるよりも
行動することで答えが見つかるのだ。

それをララ姫はマツモトの行動によりひしひしと感じていた。
そしてその小さな全身を最大限に背伸びさせ、ちぎれんばかりに手を振りながら
マツモトに届くよう大きな声で応えた。



ララ姫 「またねーーーーー!



ララ姫はマツモトの姿が見えなくなるまでその手を振り続けた。
その顔にはこれまでの彼女の人生で最大の笑顔があった。





そこには柔らかな日が差し、爽やかな風が流れていた。


つづく

【第二十九話】いにしえのエルフ

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